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高齢者の在宅介護家族に「報酬」 秋田・上小阿仁村

確かにユニークな試みではあるけれど、いろいろな問題が出てくるだろうなぁ…

http://www.kahoku.co.jp/news/2008/08/20080803t41011.htm

 高齢者を在宅介護する家族に介護サービス費として「報酬」を支払う事業を、秋田県上小阿仁村が本年度から展開している。県内最少の人口約3000人、高齢化率40%以上という過疎の村が、介護する側の世代を家計的に手助けしようと始めた全国でも珍しい取り組みだ。就業の機会を捨てて介護に専念する村民らに喜ばれているが、専門家の間には慎重論もあり、事業の行方に注目が集まっている。

 「介護の大変さが認められた気がしてうれしかった」。同村の武石順子さん(47)は会社勤めを辞め、自宅で義母の美代さん(84)を介護して8年がたつ。6月、初めての家族介護サービス費(4月分)として約8万円が支給され、7月には5月分約7万円を受け取った。

 脳梗塞(こうそく)で体が不自由になった美代さんは要介護3と認定され、入浴や排せつなどに介助がいる。「他人の世話になりたくない」という美代さんの希望もあり、介護事業者のサービスはほとんど利用しない。

 福祉施設で働く夫が家計を支えるが、共働き時代の余裕はなくなった。順子さんは「介護用品を買ったりする費用のほか、自分が仕事を辞めた減収分も補えて助かる」と感謝する。

 介護事業所は、訪問介護などを手掛ける村社会福祉協議会を含め村内に3カ所しかなく、家族が介護を担うケースが少なくない。唯一の特別養護老人ホームは70人以上が入所待ちの状態だ。

 小林宏晨村長は「親が施設に入る共働き夫婦の世帯と、家族が仕事を辞めて無報酬で介護する世帯の経済的格差を縮めたかった。高齢者を自宅で世話したいと考える村民は多く、在宅介護支援の必要性は高い」と狙いを説明する。

 事業は介護保険法に基づく特例居宅介護サービス費を活用し、介護する家族を、ホームヘルパーなどの資格がなくても「事業者」とみなし「報酬」を支給する仕組み。要介護3―5の高齢者を就業せず介護する家族らが対象となる。

 村が定める支給基準額は月12万円で、ここから介護事業所のサービス利用額などを引いた額が支給される。村によると、4月分を受給した13世帯の平均額は約4万6000円だったという。

 一方、高齢福祉の専門家の間には、要介護者を抱える家族への報酬支給は、特に女性の離職を促しかねないという意見もある。秋田看護福祉大の出雲祐二教授(老人福祉論)は「高齢者が本来必要とする事業所介護サービスの利用抑制につながってもいけない。介護の質をどう維持するかが課題だろう」と指摘している。

[特例居宅介護サービス費]離島や山間地など介護サービスの確保が困難な地域では、知事の指定を受けていない事業者の居宅介護サービスに対しても、市町村が介護保険でサービス費を支給できる。厚生労働省によると、支給は基本的に市町村の判断で可能だが、実績のある自治体はまだ少ない。

(2008年08月03日 河北新報)

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